相談事例(認知症・事前対策)

相談者:相続人(相談時は相続未発生)

相談内容

実家と隣接の土地2筆を相続予定。
3年前から被相続人が介護施設に入っているため現在は空き家。
相続人は県外のため実家の管理が大変であり、かつ被相続人の認知症への進行(相談時は認知症では無い)も不安材料。

販売中の中古住宅及び隣接土地がいつ売れるかが不明なため、それが一番の心配の種。

名義は土地3筆は全て被相続人。
実家他建物は全て相続人及び相続人の妻が各々持分1/2で所有。

買主が見つかった時点で、司法書士面談により判断能力無しと判断されれば、売買が出来ない。

認知症になると「法定後見制度」を利用します。
後見人は、「財産管理」と「身上監護」を行います。
後見人がつくと、不動産の売却には家庭裁判所の許可が必要となります。

許可さえ取れば良いんだと思われるかもしれませんが、これがそう簡単ではありません。

そもそも後見人は、その人(今回の場合、認知症になった人)の財産を守る等、その人にとって有益な行為をする事が大原則です。

裁判所は、売却が有益かどうかを判断しますので、売却してはいけませんという結論になる場合も多いにあり得ます。

現在の被相続人の状態が認知症になるかならないかの手前位の状態との事でしたので、販売委託を受けた私も認知症になる前に早く売らなければならないとプレッシャーを感じていました。そこで、認知症になる前の事前対策を相続人と相談しました。

ポイント

認知症になると、正直不動産の処分は相続が発生してからになるケースがほとんどです。今回の被相続人は要介護3でした。

相続人にそんなに評価が高い土地でもないし、今の内に贈与してもらう話をしました。司法書士が、本人(被相続人になる方)と面談して判断するとの事でしたので、どんなものかお聞きしました。

要介護4だとまず無理。要介護3だと面談してみないと何とも言えないとの事でした。

司法書士に介護施設に出向いて頂き面談をして頂きました。
判断能力ありと判断して頂き、その場で贈与書類に署名捺印頂きました。贈与税は税務署の無料税務相談で相談してもらい、相続時精算課税制度を利用して頂き、とりあえずの贈与税は払わなくて良い事となりました。

これでいつ売れても良いという状態になりましたが、皮肉にも(うれしい誤算ですが)、間もなく買い手がつきました。

被相続人の認知症が気になるなら、贈与も有効な事前対策かと思われます。
勿論、売却金は介護施設の費用として現在も使っておられます。

相談事例(相続土地・不存在の建物が登記されている)

相談者:相続人

相談内容

相続した土地(現況荒地)が不要なため相続人が売却する事になりました。
被相続人の不動産売買契約書(30年以上も前の手書きの契約書)も残っており、何より既に相続人に名義変更もされているので何の問題も無く販売活動に入ることで相続人と話をしました。

別に相続した家屋の地続きの土地でしたので、何気なく「以前は畑でもされていたのですか」と尋ねると、

「前所有者が倉庫を建てて使用していた。その倉庫を壊して更地となったものを、被相続人が購入し畑として使用していた。被相続人も高齢となり10年以上ほってあるので、現在は荒地の状態。」

との事。
もしやと思い、その土地上の建物謄本を取ると、前土地所有者の名義で建物謄本が存在。実際には建物が建っていないのに、謄本上は建物が存在することになっていました。

固定資産税課税台帳も預かっていましたが、土地しか表記されていませんでした。
売却するためには、建物滅失登記をしなければなりません。滅失登記は建物登記名義人がしなければなりません。

しかし前所有者(被相続人は面識無し)がどこに住んでいるのか今はもう分からないとの事でした(売買契約書の住所には住んでいないとの事)。被相続人が土地所有者ですので、現に建物は建っていないので滅失登記をしたい旨、法務局に申請してもらいました。
約1ヶ月後に滅失登記が完了し、売却できる状態となりました。

ポイント

住宅団地に建っている建物と土地の売却であれば、まずこのような事は無いと思われます。
固定資産税の日割り計算、移転登記費用の概算額を買主様に伝えるため、課税台帳もコピーして頂き突き合わせします。

しかし、このケースのようにかなり古い家屋の地続きの土地でわざわざ購入している(売買契約書が存在する)場合は、以前はどのような状態であったか確認すべきです。
念のため法務局でこの土地上に登記されている建物があるかどうか確認すべきです。
滅失登記は土地家屋調査士に依頼します。しかし、他人(相続人の名義では無い)の建物の滅失ですので、法務局もかなり慎重になります。

実務的には、法務局は建物登記名義人に郵便を送ります。これがあて所(あて名)不明で帰ってくれば、とりあえず登記簿上の住所に登記名義人(前所有者)がいないという事になります。
又相続した土地に実際建物が建っていない確認もします。このケースは前所有者の住所が法務局が訪問できる範囲エリアだったので、実際に謄本上の住所地に行かれたようです。

私も前所有者の住所地に行きましたが、完全な空き家というより数ヶ月に1度帰ってくるようにも感じました。郵便物はありませんでした。
非常に微妙な感じでしたので、法務局もかなり時間を掛けたのだと思われます。土地だけ売買契約して新所有者に名義変更後、何かの機会に全然知らない人の建物が謄本上存在する事がわかれば、何らかのトラブルになっていたと思われます。

建物が建っているのに未登記という建物もありますが、逆に建物を解体したのに滅失登記がされていない土地を、土地のみ購入した(今回の被相続人のケース)という場合もあります。

相談事例(現住居処分・贈与による事前対策)

相談者:被相続人(相談時相続未発生)

相談内容

86歳のお母様が、亡くなられた配偶者の自宅(新築時から同居)を相続されてお一人で住まわれていました。自分一人での生活は健康面等不安があるので、自宅を売却して老人ホームに入居されたいとの相談でした。

建物は築40年近く経っていましたが、そこそこ立地条件は良く、ほぼ希望値で売却できました。居住用財産の3,000万円特別控除で譲渡所得の税額は、控除されました。お母様は次男と孫(亡くなった長男の子供三人)に自分が元気なうちに売却益の一部をあげたいという気持ちがありました。

もともとある程度現金をお持ちの方でしたので、当時はまだ出始めだったサ高住に入居されました。次男さんは県外にお住まいでしたが自宅売却時には帰省して頂き、契約にも立会って頂きました。問題は長男の子供三人ですが、離婚して奥様と子供三人が自宅(当初同居していた)を出て行った後に、長男は亡くなっています。元奥様は、今どこに住んでいるかも分からないとの事でした。

勿論相続が発生しているわけではありませんから、お母様の次男と離婚した長男の子供(お母様の孫)で、お金を分ける必要はまだありません。
お母様は、自分が亡くなった後で、次男と孫達が争族をする可能性があると考えていました。一般的に考えてもそうなる可能性は大です。今ある程度の贈与を今後相続人になるであろう子供と孫にしておきたいと考えました。そして、次男と孫達と話ができるのも自分だけという思いもありました。
結果的には次男と孫三人に相応の現金を贈与した事を、後日入居されているサ高住でお聞きしました。

ポイント

離婚した長男の元奥様がどこにおられるかは全く分かりませんでした。元奥様の妹さんの勤務先だけはお母様が覚えておられましたので、そこに出向き要件を伝え、元奥様と連絡を取っても良いかを確認頂きました。連絡許可となり私がお母様の代理人として元奥様とお会いしました。

お母様がお孫さん三人に幾許かの現金を贈与したい旨、お話しました。振込口座をお教え頂きお母様にお届けしました。お母様がお亡くなりになれば、同じ四人が相続人となります。

その場合、初めて四人が会われるのと、今回の贈与があった事の後で会われるのでは、相続の進み方も随分変わると思います。今回の様に、贈与する機会があれば、相続前に贈与してワンクッションおかれるのも、実際に起こった時の相続を少しスムーズにする事前対策にもなったかなと思いました。

私自身どこまで自分がかかわっても良いのか分かりませんし、どこから様々な士業法に抵触するのか分かりませんでした。
ただお母様が自分が元気で、多少なりとも金銭的余裕があるうちに、子供と孫に、平等の愛情表現として金銭贈与をされたいという気持ちだけは、分かりました。

あれから約10年経ちました。まだ相続が発生していない事を祈るばかりです。たまにお母様のお顔が目に浮かんできます。

相談事例(空き家・生前整理)

相談者:相続人(姉妹)

相談内容

相続人(姉)より母親が死亡し(父親は既に他界)、とりあえず名義だけは、姉妹2分の1ずつの共有名義に変えた空き家がある。
とにかく何とかしたい(処分したい)という相談有(母親の死亡から2年経過)。

姉妹ともそれぞれ自宅があり、相続した実家には誰も住まない。
建物もそれなりの大きさがあり、かなり大きめの倉庫もある。
土地面積も150坪。いわゆる郡部だが市内まで車で20分位で、それなりに需要もある。
実家も倉庫も荷物がいっぱいでどうしてよいか分からない。
荷物を片付けなければならないのか、とにかく何をどうして良いか分からないという状態で相談を受ける。

とにかく現地に一緒に行く。建物の中は荷物であふれかえっている。
生活していたまま入院され死亡のため、生活用品と不用品がそのまま。
倉庫の中も農機具を始め、今では使用できない沢山のものがあふれかえっている。
土地も結構草が生い茂っている状態。姉妹二人ともどうしてよいか分からない。

残存物の処理だけで約100万円かかる。売り中古物件として売り出そうにも、売れる状態にするまでにお金がかかる。
姉妹とも、お金は出したくない(持ち出しはしたくない)。逆に言うと只でもよいから自分たちの手元から放したい。

結局、残存物はそのままという条件で買取業者に購入してもらう事を勧めました。
姉妹の手元にはたいしたお金は残りませんでしたが、ほっとした様子でした。

ポイント

お父さんが亡くなられ、お母さんお一人でこの建物に住まわれていました。
母親と姉妹の女性三人ですから、なかなか倉庫の片付けは出来なかったでしょうが、お母さんが元気な時に三人である程度片付けて、残存物が少しでも処分してあれば。

又、自宅の中もお父さんの遺品は片付けられ、お母さん一人が生活できる状態に片付いていれば。
お母さんが亡くなられた後、姉妹二人でそこそこ片付ける事が出来る状態にお母さんがしていたら。
一般的な中古住宅として売り出す事が出来たでしょう。

面倒な事は何もしたくないというのが誰しもの本音です。
結局色んなことが面倒になり、早く現実から逃避したいという事で、せっかっくの相続財産を安く手放す事になります。
今のお住まいを誰かが相続されるわけですから、相続人が多少なりとも喜ぶ相続をしたいものです。

元気なうちに少しずつ「生前整理」をされ、相続人の「遺品整理」が負担にならない相続であれば、被相続人も相続人もお互い喜ぶ相続となります。

只人間、自分の死期をコントロールできませんから、急に不幸が起こる場合が有ります。
遺族、相続人がずっと相続財産の事でストレスを抱えたままでは本末転倒です。
その場合は、どんな状態のままでも結構ですので(物理的にも手続き的にも)、相続不動産対策コンサルタントに丸投げして下さい。

あなたには、他にしなければならないもっと大切な事があるのですから。

相続人の利益又は負担減を目的として相続対策はなされます。そう考えると、元気なうちの「生前整理」も相続人にしてあげられる価値ある相続対策だと感じました。

相談事例(空き地・事前対策)

相談者:被相続人の配偶者(相談時相続未発生)

相談内容

相談者の配偶者は高齢で病院通いをしていましたが、見る限りはまだまだお元気そうでした。
しかし、相談者は認知症の気配が若干感じられると言われていました。
今ならまだ意思疎通も何とか可能。
資産家だがほとんどが不動産。ほとんど不動産とはいえ好立地な土地も数カ所ある。面積もそれなりの広さがあり、相続発生となれば確実に相続税が発生する。

現金・有価証券はそれほど多くなく、相続が発生すれば、不動産を売却して相続税にあてなければならない。
名義は自宅を含めすべて相談者の配偶者。
相談者以外の相続人子供二人はそれぞれ別々に住んでいる。
相談者は配偶者が認知症になるのが心配であり、子供さんの一人(次男)にすぐにでも現金をあげたいという事情もありました。

認知症になる前に何とかしたいという思いがありました。
とにかく急ぐ必要がありましたので、資産(不動産)の中で売りやすい土地(早く売却できる土地)から売りましょうという話をし、相談者も納得されました。

売土地として早々に販売活動を開始しました。
立地と価格からこの土地ならこの建築業者がお客様を持っているだろうと目星を付けた業者に土地情報をお持ちしました。
地価は下落していましたが、立地が良くほぼ購入時の価格でその建築業者に早期客付けをして頂きました。
まとまった現金を手にした数カ月後に相談者の配偶者は容態急変でお亡くなりになられ、被相続人となりました。
事業も営んでいた方でしたので、会社の顧問税理士さんがおられ、私は不動産の販売のみさせて頂き、後の事はお任せしました。

事情があり、私が他の不動産の処分に関わる事が出来なくなりましたので、その後の詳しい事は分かりませんが、不動産を随時売却された事は、風の便りで聞きました。

ポイント

2,500万円まで贈与税がかからない相続時精算課税制度を利用して次男さんに売却代金を贈与されたのかもしれませんが、売却後数カ月で被相続人となられていますので、通常相続税の課税対象となり、相続税対策にはならなかったと思われます。

しかし、被相続人は自分の思いが叶ったと思われて亡くなられたはずです。
自分が被相続人にいつなるか分かりません。相続税対策に早すぎるという事はありません。
相続税回避のために制定されたのが贈与税です。相続税より贈与税の方が税金が多くかかる仕組みになっています。
しかし、110万円しか基礎控除がない贈与税も、三人の子供に16年間毎年110万円ずつ贈与すれば、贈与開始から20年後に亡くなられた場合、1億円の財産も相続税及び贈与税ともゼロ円です。
留意点も多々ありますが、長い期間で行う生前贈与は効果大でもあります。

資産がたくさんある場合は、いつ贈与するかを十分考えたうえでされる生前贈与は、有効な相続税対策になります。

相談事例(空き家・事前対策)

相談者:相続人(長男・相談時相続未発生)

相談内容

相談者の母親が一人で古家(自宅)に住んでいる。今は何とか住めているが、今後リフォーム費用が、かなり出てくる事が予想される。
又年老いているので自分(相談者)の家に同居させようという考えもある。

売却代金での利益はいらない(手出しさえなければ良い)との考え。
相談者自身、この家を買う人は誰もいないだろうと考えている(家の古さと立地条件から)。
このまま何もせず相続となった場合、正直相続人は相続した古家をどうして良いか分からない。
仮に弊社が購入し更地にして売土地として売り出しても、解体費用、整地費用、その他諸費用が回収できる価格で販売できるとは、とても思えない。

相談者と私の考えは一致しましたが、我々の考え以外の考えを持っておられ、それを商売とされている方もいらっしゃる。
とりあえず、我々の考えは置いておき、古家買取に積極的な業者に買取して頂く話をしてみることとしました。

ポイント

各業者(各人それぞれ)によって考え方、得意分野が異なります。
A業者に現地を見て頂き、相談者の納得価格(予想をオーバーした価格)で購入頂く。
相談者は満面の笑みを浮かべておられました。
購入されたA業者も短期間で希望値売却でき、こちらも満面の笑み。

売却したA業者いわく、「中古を購入される方は、色々な考え、色々な境遇の方がおられる。」私が住めないと考えたこの家も「現に今おばあさんが一人で住まわれている。という事は、住めない家ではない。」と言われました。
売却するなら更地にするしかないという私の思い込みで話をストップしていたら、こんな良い結果にはならなかったでしょう。

いろんな方、専門家の方、この人だったら何か良い方法をしっているかも、と思われるような方々に幅広く相談してみることは大切なことだと考えさせられました。

勿論私も税理士・土地家屋調査士・司法書士、場合によっては弁護士等に相談します(深い部分の個別相談は、それぞれの士業法に抵触しますのでできません)。
しかし、意外に相続を専門にされている士業の方が少ないものです(勿論私が相談する士業の方は相続問題にたけた先生です)。
さらに不動産がからむと我々の様な相続不動産専門のファイナンシャルプランニング技能士は、気軽に相談できる敷居の低い士業です。

まず最初のご相談は、不動産に強いファイナンシャルプランナーにご相談下さい。
ファイナンシャルプランナーも最後まで一人で問題の解決はできませんので、最終的には税理士・司法書士等と一緒になって問題解決致します。
いきなり税理士・弁護士では敷居が高いでしょうから最初の相談窓口を、相続不動産対策コンサルタントにされてみられるのも、気軽に話ができて良いかと思います。

相談事例(不動産を含む相続財産全て)

相談者:相続人

相談内容

相談者夫婦は母親と同居。母親の配偶者が被相続人。相続人は相談者、相談者の弟、母親の3名。
相続は、自宅を含む不動産がほとんどで、現金・有価証券等を含めても基礎控除の範囲内で相続税はかからない。

遺産分割で、母親はともかく弟が不動産の一部とかを要求してきた場合、どう対処すれば良いか?という相談。
相談者から話を聞く限り、家族関係は良好で、問題は起きそうになかったので、あれこれ想像してもどうしようもない。話し合いをまずして下さいとアドバイス。

遺産分割協議の結果、母親は今後も相談者夫婦と同居のため、相続では何もいらないとの事。弟も形見分け程度のもので快諾。
「被相続人〇〇〇〇が所有する相続財産の一切は、相続人たる△△△△が取得する」という記載がある遺産分割協議書に3名の相続人が記名押印。相談者の心配は杞憂でした。

ポイント

相談者から話を聞く限り、弟さんがどうこう言うことはまずないだろうと思いました。
生前贈与でそれなりのことを被相続人からしてもらっているという事が聞き出せたからです。
今回のケースでは何事もなく遺産分割協議が進みましたが、弟さんから離れを売却してお金に換えたいという話がでれば、そうせざるを得なかったでしょう(遺言書はありませんので、全相続財産の4分の1は貰う権利があります)。

相続の時のために、家族仲良くしましょうというつもりは毛頭ありませんが、日頃の付き合いは大切です。
共同相続人の顔を見たこともないという事例もありました。

また財産がないからウチは大丈夫も大間違い。
平成29年度司法統計では遺産分割事件の約3分の1は、遺産額1,000万円以下です。遺産額1,000万円以下で親族が裁判所で争っているということも、考えさせられる事実です。

相談事例(空き家)

相談者:相続人の配偶者

相談内容

被相続人名義の土地に空き家(未登記)が建っている。
相談者の配偶者以外に相続人が2名いる。相続人3名とも、その空き家に住む予定なし。
このままでは、建物が痛むし管理が面倒なので売却したい。

相続人は被相続人の子供3名。相談者の配偶者は、相続不動産を3名の共有名義にとりあえずして、その後ゆっくり売却を検討する考え。
相談者は、配偶者に認知症の症状が若干見られることが気掛かりで意思表示ができるうちに不動産を処分したいという事での相談。

①認知症になると不動産の処分はできない
②今なら相続人3人で争いなく話し合いができる状態。
以上の事から、遺産分割協議により空き家(未登記)を相談者の配偶者のみの名義にした。
空き家を売却し、売却代金を相続人3名で分けました。

ポイント

空き家(未登記)、不動産を相続する時は、共有名義は極力避ける。
たまたま今回は短期で売却できたが、これが時間が掛かって、かつ3名の共有名義にしていたら、3名の心境にも変化が起こり、相続ならぬ争族(家族で争う)になっていた可能性も否定できない。
共有名義は、トラブルも合わせて相続するようなものなので、極力避ける。
又すでに共有名義の不動産がある場合は、相続前に解消しておくことが望ましい。

相談事例(空き家)

相談者:相続人(実際には相続放棄)

相談内容

相談者の義理の母親名義の空き家がある。かなり古いので、強風のたびに隣近所に被害を与えるのではないかと不安を抱えていると相談を受ける。
空き家の所有者関係を確認。
土地は、義理の母親名義。建物は、所有者の相続人4名全員が相続放棄しているので、義理の母親の所有。
いずれにしても処分しなければならないので売却する事で決定。

仲介物件として売り出す事も考えたが、
①とてもリフォームして居住できる状態ではない
②早期に売却しないと近隣住民に迷惑を掛ける可能性が大きい点
を考え解体後更地として販売することとする。

相談者が解体費用を負担して売却するには、解体費用等の出費及び希望価格で売れる保証がないことを考慮し業者に販売することとする。

ポイント

所有者が高齢ではあったが、まだ意思能力があったので、弊社が買取をし古家解体後、売土地として販売。
業者買取は、仲介販売に比べ一般的に手元に残る売買代金が少ないが総合的に判断する。
所有者が認知症になったり、隣近所に迷惑を掛けてからでは手遅れ。
適当な対策を早期事前にすることは必要。

相談事例(空き地・事前対策)

相談者:相続発生時の相続人(相談時相続未発生)

相談内容

相談者の母親が30年位前に将来の子供(相談者)のために分譲地を購入。
まだ相続は発生していない。近隣住民から定期的な草刈りを要求されているが、母親が高齢のため相談者が都度草刈りをしている。
相談者は、母親が購入した分譲地に家を建てる可能性は無しという事で相談を受ける。
同じエリアで新しい分譲地が数カ所造成中。若い方は新しい分譲地を好まれるので、30年前の古い分譲地は比較すれば売り難い事を理解して頂く。

購入当時の3分の2位の販売価格になってしまうが、
①駅が近い点
②新しい分譲地に比べ面積が大きい点
をアピールポイントとして、売却することとする。
業者に販売する事も考えたが、その場合は購入価格の3分の1位の販売価格になってしまう。

ポイント

不動産業者に依頼し、仲介物件として販売。
販売価格が安くなるとしても、都度の草刈り、毎年の固定資産税等を考えると相続発生前に適当な価格で販売するのが得策。