コラム(墓じまい)

全国的に「墓じまい」が増加傾向にあるそうです。

鳥取市でも同様に「墓じまい」が増えているそうです。

「墓じまい」は、最初から墓を持たない「永代供養」ではなく、墓がすでにあるのだが、少子化で子供、跡取りが地元にいない等の理由で増えているそうです。

お墓に限らず、冠婚葬祭から部落行事、学校行事、会社行事、何から何まで数年前の「コロナ禍」が一つの引き金になった気がします。

真に必要なものが、必要な数だけ残ったとも考えられますが、根底にはやはり『少ない家族や、遠隔地の家族に、墓を管理する「負担」を残したくない』という気持ちがあると思います。

気持ちはあっても、中々難しい現状。いよいよ、難しい時代となった感があります。

親が子供にしてやることができる最後の仕事こそ「負担」を残さないということなのですから、色々悩みは尽きません。

相談事例(相続空家・遠隔地)

相談者:相続人

相談内容

相続人は、まだ30歳代独身女性です。お父さんは一人っ子で、早くに癌でお亡くなりになられていました。

祖母の主人は、ずいぶん前にお亡くなりになられていましたので、被相続人である相続人の祖母が亡くなり、孫の女性が被相続人の自宅を代襲相続されました。

問題は、相続人は東京で一人暮らし。祖母の自宅には子供の頃数回しか行ったことがない。

そして祖母が亡くなってからは、ずっと空家で、たまに県外の母親が、家の空気の入れ替え、草取り等に1年に12回程、東京から来ているという状況でした。

ご縁が有り、弊社が近くで空地を購入し、新築住宅を建築される方に販売しました。

随分古い空家でしたので、私も何となく気になっていました。

そこで、県外の所有者の女性にお手紙を出させて頂きました。

謄本から、住所は分かりますし、いつ相続されたかも分かります。

多分、随分色々と気になっておられるんだろうなと思いました。

お手紙には、「管理が大変でしょうから、お売りになられませんか?」という内容を、ズバリ書いておきました。

案の定、所有者のリアクションは早く、「今度の土・日にそちらに帰るので、いくらぐらいで売れそうか見てもらいたい」との電話連絡がありました。

所有者の方と親類の年配男性の方(30歳代独身女性ですので、一人では心細かったのでしょう)のお二人と現地で、お会いしました。

建物の中を拝見させて頂き、近隣の土地価格及び中古価格、そして相続した建物はリフォームしても住めないので、逆に解体費用が必要になる旨等、色々とお話させて頂きました(お二人とも、リフォームしても住むのは無理で、解体が必要ということは認識しておられました)

売却の希望金額をお聞きし、現地で別れました。

後は、電話でのやりとりで、3週間後には弊社と買取の売買契約を締結しました(契約時に売買代金一括支払いと所有権移転手続きを同日に行いました)

通常は、売主様の希望売価と、買主弊社の希望買取価格に開きがあり、それを埋めるために時間を要するというのが普通ですが、このケースは金額面がすんなり決まり、お互いが納得いく金額で、売買契約ができました。

ポイント

希望売価と購入価格に開きが出ず、スムースに契約できたのは、売主自身が「建物に価値は無く、逆に解体費用及び残存物処理費用で、持ち出しが出るんじゃないだろうか?」と、思われていたからです。

実際、その通りですので、業者によっては「数十万円、あるいは数万円で買ってあげます。」という話でも売主様は契約されたかもしれません。

県外で、目が届かない不安というのは想像に難くありません。

不安をあおる業者が中にはいるかもしれません。

今回はたまたま正直不動産(自分で言うと値打ちが下がりますが)で良かったですが、いつもいつも私が言っている「親(被相続人)がすべき最大の相続対策は、子供(相続人)に負担を残さないこと」は、本当に大切なことだと感じました。

コラム(アウトプット)

先日、同窓会(勿論、全員前期高齢者)で、ある友人が『いつも宮脇のHPの「相続対策」見とるで。中々、ええことが書いてあるがなぁ』と、言ってくれました。

「本当かあ。ありがとう」と言うと、「参考にさしてもらっとるで」との返事。

正直、ものすごい嬉しさと、読んでくれている人もいるんだという感動と両方の感情で、結構興奮しました。

「相続対策」は、私の一番の仕事ですので、経験したことを自分の再度の勉強も含めて記載させて頂いています。

文章を書くのは難しいので、たぶん私の真意の半分も伝えられていないとは思いますが、出来る限り経験した事例は、皆様にお届けしたいと思います。

「相続対策」以外のコラムも含め、ずっと記載しているのは、私自身の身近な問題であり、皆様自身も年齢的に身近な問題だと考えるからです。

あともう一つの理由は、漢字が書けなくなったということです。

今は文字を書くのは、ほとんどパソコンですので、自動的に漢字にしてくれます。

ある時、中学生レベル(ひょっとすると小学生レベル)の漢字がどうしても思い出せず、かなりのショックを受けました。

これではいかんという事で、文章を書くというアウトプットで、能力(脳力)の低下を少しでもカバーしようという隠れた思いが実はあります。

皆様も、「あれどうだったかな」という経験は少なからずお持ちだと思います。

何らかのアウトプットを習慣にされるのも、脳の健康には良いと思います。

私も分かりやすい文章と、手書きで漢字が書けるを目標に、宮脇不動産HPでのさまざまなアウトプットを継続していきます。

コラム(ソーシャルヘルス)

本年も宜しくお願いいたします。

私のコラムをお読み頂き、本当にありがとうございます。

新年の第1回目は、ソーシャルヘルス(社会的な健康)についてです。

私は不動産業の他にも建築リフォーム業もしております。

お客様には高齢の方も多く、介護リフォームも多くの世帯で施工させて頂いています。

私見ですが、その方々が不健康になり介護を必要とする状態になった、重要なきっかけがあることに気付きました。

例えば、「定年退職」「現役引退」などの、外の社会との交流の遮断です。

日頃から仕事を離れた人間関係づくりが、とても大切だということだと思います。

これまで他の人に任せっきりだった町内会、町の行事に参加する。

中断していた趣味を再開して仲間をつくるなどなど、私も日々意識して活動しますので、皆様も是非人間関係作りを意識して頂きたいと思います。

趣味仲間でも良いですが、何か一つは、あなたが暮らす町のために役立っていると思えることを作って頂きたいです。

生きがいを感じるのは、あなた自身のことより他者のために役立っていると思えるやりがいを持つことだと思います。

家事を一所懸命始めるのも大切な事ですが、家の事だけだと外との交流が増えません。

メンタルヘルス(精神的な健康)とフィジカルヘルス(肉体的な健康)を保つためには、ソーシャルヘルス(社会的な健康)を意識して取り組むことが大切だと思います。